常務取締役 井手口 幸二

時代の流れに合わせて業界は変化し、
会社は対応していく事が必要です。

栗山組と建設業界の移り変わりを伺いました。

INTERVIEW 03 常務取締役 井手口 幸二

分からない業務も次に次に増やして、
とにかくやってみる!

総務という立場で見てきた、栗山組の歴史やエピソードを教えてください。

栗山組に入社してから20年近くなります。色々ありましたねぇ、今の栗山組に至るまでには。何名かの出入りがあって、良い影響もあり、悪い影響もあり、その中で残っている者が会社を維持し、その1人1人が栗山組を作っています。

エピソード...といいますか、昔話でもいいですか?(笑)

元々私は前職がサービス業でしたので、この業界には興味がありませんでした。ですが前職を辞めて地元に帰ってきて仕事を探すと...多いんですよ、建設業の求人が。

今でも求人が多くて応募者が少ない業界ですが、その時に思いましたね。「求人が多い=人が足りていない=必要とされている=頑張れば上がっていけるチャンス!」こんな動機から始まりました(笑) それからというもの、ドンドンこの業界に入り込んでいく自分がいて、今や弊社の中では、古株の方になりました。

入社当時、地元では建設業界でのネームバリューが大きかった栗山組での仕事にプレッシャーを感じながら、大きさに見合えるように、四苦八苦背伸びしながら突っ走っていたように思います。新卒として入社したわけではなかったので、同業他社の同じ業務をしている方にも、いち早く追いつきたかったので、分からない業務も次に次に増やして、とにかくやってみる!覚える!でも、失敗する...、同じ失敗を繰り返さない様に気を付ける!その先に、業務改善(効率化等)!これのくり返しでした。

初めて入った業界の仕事を、分からずとも、どんどんチャレンジしていく勇気は感心しますね(笑)

もう何か強引な力に、無理矢理引っ張られるような感じですよ(笑)

また、誰もが知っているような大手ゼネコン、時には、芸能界関係の方との繋がりを垣間見れたり、そのスケールの大きさに驚きつつ、やはりプレッシャーを感じていたのかもしれません。その当時は、先代の栗山虎蔵社長もおられました。直に指示を受け仕事をしたりというような事はなかったのですが、姿を見て、迫力と貫録、強固なオーラをビシビシ感じたのを覚えています...インパクト絶大でした(笑)

積み重なった強みは、ある程度の変化が
起きても揺るがない強さだと思います。

当時と今で建設業界に違いはありますか?

業界の流れは受注競争激化の真っただ中で、受注するためには低入札を余儀なくされ、身を削りながら、他社よりいかに低い応札額で工事で受注できるかを競い合っている状況でした。いくら低い応札額になっても、受注しなければ何もないゼロなわけですから、儲けることも出来なければ、経費も補えない、何も始まらない。

薄利多売が生き残る道となり、有資格技術者(土木施工管理技士)を数多く有すれば、その分だけ工事に向かっていける形となっていました。栗山組も、鳥取県内の求人にとどまらず全国から人材をかき集め、福岡/大阪/兵庫/島根といった所から有資格技術者を採用していました。

今と比べれば、組織のまとまりというよりは、各々個人商店が各々現場をこなしているというようなイメージでしたね。 この様な状態ですから、社員の出入りも多く、こっちの会社からあっちの会社へ、あっちの会社からこっちの会社へと、色々な人が同業者間を転々としているような状況でした。

業界の荒波に倒産する会社も出てき始め、業界全体が厳しい状況になっていました。

栗山組では当時、危機管理対策として顧問弁護士を雇い、業界の分析や対応策に力入れ自社防衛を行いました。 この弁護士との関わりは、自分の中で価値観の変化や判断基準に多くの影響と学びを与え、現在の総務という仕事に大いに役立ってます。顧問税理士との関わりについても同じ様なことが言えますね。

時代の流れの速さに合わせて、この業界もスピードを上げて変化します。会社はその変化に対応していく事が必要です。

現在の業界では、価格重視の受注競争が工事の品質に重きをおき、その会社の工事成績も加えた形での受注競争と変わってきました。

どの業界でも、時代・業界の変化に対応して変化できる事が「力」になりますね。

現在の栗山和大社長も、この大きな波の渦中で社長に就任されました。就任早々に社屋を改装し、新しい栗山組が始まりました。建設業を取り巻く環境は厳しく、周りには会社をたたんでいく同業者もいる中、これからを目指して皆で頑張っていくぞという本気が、社屋改装にはあったと思います。今思えば、これも「やったるわいな!」ですよね(笑)

そこから、年を経過する毎に、実績を重ね、健全経営を第一に、一つ一つ管理の仕組が作られてきました。この積み重なったものの強みは、ある程度の変化が起きても揺るがない強さだと思います。

少し前に、業界全体の公共事業費が減少した時期がありました。全体の発注量が減少するわけですから、当然、弊社の受注量も減ってしまいました。しかし、減少した受注量でも、その形にそって成り立たせることが出来る強い体質がある。これは、弊社の固い強みです。その時期も、赤字の決算にはなっていません。どこまでいっても、つぶれない会社が何より優る会社だと私は思っています。

いくら追い詰められても、落ちないで前向きに取組む。窮地に追い込まれても、その窮地がデカければデカいほど、越えた時には、より強靭な地盤をつくる事が出来るんですよ。妥協したり、諦めたり、楽な方法はいくらでもありますし、言い訳なんかは、いくらでも考えれるんですよね。

その状況で、諦めないで出来る事を全力でやる!やるべき事をやる!会社もそれを全力でバックアップしていく!弊社は、このスタイルが貫ける会社ですよ。

向上心の高い面々の集まりですよ。
日々刺激をもらっています。

栗山組は、会社が、社員が、それぞれ情熱を持って業務に勤めているのが伝わります。

この仕事を続けていられるのは、負けたくないって気持ちが強いんです。仕事に対しても、他社に対しても。全てに対して負けたくないんです。その負けん気は社員皆んな同じ気持ちだと思います。個性的な面々ばかりですから(笑)

総務と現場監督とでは考え方が違うこともあって、理解しづらいこともあります。彼らは現場施工で一つの大きな作品を造り上げるプロの技術屋ですから、相当の拘りと、自分のポリシーをもってます。衝突する事もありますが、違う目線と感覚で指摘しあうというのも逆にいい面もあったりしますしね。向上心の高い面々の集まりですよ。日々刺激をもらっています。

最後に一言お願いします。

努力をすれば、これほど成果が見え易い仕事も、中々無いのではないかと思いますので、新卒者や中途でも常に新しい仲間を募集しています。

まだまだ、若い力でいくらでもパワーアップしていける会社ですから、これからもドンドン成長していきたいですね。 やるべきことは、悔いを残さずやりきって胸を張って堂々としていたいです。

他社から「栗山組やるなぁ!」と思われるような、そういう会社でありたいです。